一太郎30周年おめでとうございます。あれからもう30年も経ったのかと感慨もひとしおです。「一太郎」と名付けたのは前身の「太郎」が発売と同時にベストセラーになったのですがある理由から少し名前を変更する必要が出てきました。
幾つかの案から「一太郎」と決めました。それは「太郎よ、お前は日本一だよ。」との思いがあったからです。私にとっては30 年経っても「一太郎」はずっと「太郎」なのです。「一太郎」や後に生まれる図形ソフト「花子」は私にとれば可愛い子供達でした。私たちが愛情を込めて育て上げる事はもちろん、ご利用されるお客様からも愛されたい。そんなソフトを作り上げたかったのです。初心者には優しく、慣れるに従い、手に馴染むと同
時に多くの便利な機能が待ち受けている。かな漢字変換「ATOK」は独立して動き、他のソフトの入力ソフトとして使えたり、「花子」で描いた図形が組み込めたり、世界に先駆けてそんな機能を提供し続けてきました。更に日本語文書に必須の文字の整列や罫線機能も初期から備わっていました。今回の「一太郎2015」にも最初の頃の「愛される作品作り」の心は受け継がれていることと思います。これからも多くの「一太郎」を愛し続けていただいているお客様のために、そして日本語文化をちゃんと継承し続けていくためにも頑張ってください。「一太郎」を大切に使い続けていただいている多くのお客様と開発に携わる技術者に心よりお礼申し上げます。